時代のニーズも見据えたシャトーヌフのトップ生産者
国 | フランス |
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地域 | コート デュ ローヌ |
歴史 | 17世紀に、アヴィニョンの司祭からシャトーヌフの北部の畑を購入したとの記録がある。 1954年 リュシアン ブルネルが、レ カイユーを立ち上げる。 1971年 アンドレ ブルネル(1945年生)が父から引継ぐ。 1989年 キュヴェ サントネールの生産開始。 2001年 フィリップ カンビがコンサルタントになる。 2012年 息子のファブリス ブルネル(1980年生)が参加。 |
オーナー | アンドレ ブルネル : 1945年生まれ。 ファブリス ブルネル : 1980年生まれ。 |
葡萄園 | 75ha シャトーヌフ デュ パプ20ha、A.C.コート デュ ローヌ25ha、V.D.P.30ha |
栽培 | 土壌は出来るだけありのままで、たまに使う肥料はオーガニック。土は、年4回掘り返す。全ての畑に草をはやしています。 良い年であれば銅などの農薬は全く使いません。 |
<情報リンク>
「トップクラス生産者に登りつめたアンドレ ブルネル」 シャトーヌフ デュ パプの最もエネルギッシュで、力量のある生産者の一人です。父親の仕事であるワイン造りに参加するようになると、めきめきとトップクラスの生産者としての頭角を現しました。今や世界的に有名になってしまったアンドレ ブルネルのワインは、私どもも何とか僅かでも量を増やしていただこうと、毎年の買い付けには必ず訪問するほどです。オリジナリティに溢れる造り手によって生み出されるワインは、シャトーヌフ デュ パプ “レ カイユ”をはじめ単なるコート デュ ローヌでさえ、並の生産者のシャトーヌフ デュ パプの品質を上回ります。
「理想の味わいを優先させる」 ローヌのトップ エノログのフィリップ カンビがコンサルタントとして参加し、丸いタンニン、豊富な果実味といった、時代のニーズに合ったワインとなりました。また、2015年から醸造担当としてロマンが参加。アンドレは、これまで以上に畑作業の時間を増やしています。スタンダードクラスのワインでさえ、長めのマセラシオンを行い、エレガントでバランスの取れたワインにしています。また、V.D.P.などでも、市場に出す前に、必ず1年は落ち着かせてから出荷したいと考えています。アンドレが考える南部ローヌワインの魅力は、飲みやすく親しみやすく、食事に合わせやすい味わいであることです。
<評価>
ロバート パーカー Jr.「ワールド グレイテスト ワイン エステイト」に掲載。ヒュー ジョンソン「ポケット ワイン ブック2019」で赤3ッ星。
「今日、ドメーヌのかじ取りは2世代で行っている。葡萄農家のDNAを発揮するアンドレ ブルネルと、父アンドレより戦略的でマーケティングに精通した息子ファブリス。今日、この親子のペアは大変有効に機能している。ドメーヌの評判は広がり、特に輸出の分野で大きく成長している。/ 区画は様々な場所にあり、土壌も多種多様だ。これが彼らのワインに複雑さをもたらしていると考えられる。/ 温暖化の影響を大変危惧している。アンドレ ブルネルはこのドメーヌのワインの特徴であるフレッシュさを維持し、またフィネスを保つためにアルコール度数の上昇を抑えることに注力している。このドメーヌのワインでまず注目すべきところは、骨格が柔らかいということだ。若いうちからタンニンが柔らかくなっている。そして、次にピュアで鮮やかな果実味だ。アロマティックな複雑さがあり、口の中で上品なエレガンスが持続する。ミネラル感を感じるフレッシュさが果実の芳醇さと絶妙なバランスをとっており、生き生きとした張り感と豊かさの均衡もとれている。ブルネルのワインは若いヴィンテージが特に通で魅力的だ。その後、3~4年は閉じこもり、飲んでもあまり感動のない期間を経る。したがって、しっかりと複雑味がでて再び開花する時を待たなければならない。そうすることで、偉大なワインとして復活する。偉大なワインの様相がありながら、ドメーヌの特徴である、フレッシュな果実味もしっかりと残っている。」 「ラ ルヴュ ド ヴァン ド フランス2019.04」より
<アンドレ ブルネル>2001年ワイナリー訪問時
「彼のシャトーヌフ=デュ=パープは、通常は出荷された時から飲めるが、10~15年は熟成できる。キュヴェ・サントネールは、1989年、1990年、1995年、1998年、2000年、2001年、2003年に造られており、並外れた豪華さと豊かさを持つワインであるが、若いうちも飲みやすく、20年あるいはそれ以上持ちこたえる能力がある。アンドレ・ブリュネルはシャトーヌフ=デュ=パープの輝かしい希望の光のひとりである。」
ロバート パーカー Jr.「ワールド グレイテスト ワイン エステイト」(河出書房新社版より)