生産者情報

シャトー デ ゼサールChateau des Eyssards

常にオープンマインドで新しいことに挑戦し続ける

パスカルとフラヴィが父娘で手掛けるこだわりのワイン

シャトー デ ゼサール
シャトー デ ゼサール
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シャトー デ ゼサール

生産者情報

フランス
地域 シュッド ウェスト
歴史

1929年 フランス北部出身の祖父アルベール キュイセが、ベルジュラックへ移住。葡萄畑を造る。

1950年 父レオンス キュイセが加入し、規模を拡大。フランス市場へ進出。

1982年 パスカルと兄ローランとが、ワイン造りに参加。

オーナー

パスカル キュイセ : 1964年2月生まれ。コックを目指していたが足を悪くして、長時間の立ち仕事が出来なくなった。その後はフォアグラを育てる仕事もしていた。フォアグラは4ヶ月で育つので現金収入がワインより早く、ワインが軌道に乗るまではフォアグラの仕事をやっていた。とにかくワイン造りへのエネルギーが凄く、会うたびに生まれる「パスカル語録」は弊社スタッフの楽しみでもある。

 

ローラン キュイセ : 1962年3月生まれ。パスカルの兄。英語が苦手なので、畑仕事中心。

 

フラヴィ キュイセ : 1993年2月生まれ。2015年より参加。合計6年間かけて栽培や醸造学を学んだ。(モンバジャックで2年→サンテミリオンで2年→モンバジャックで2年)。ワインを理解するにはまず、畑を理解することが重要と考えている。世代が違うので味覚が違い、時々父とぶつかることもあるが、味覚の違いを知ることは重要であると考えている。自然と跡継ぎになると思っていたから他の道に進むとは考えていなかった。最近、「フラヴィ語録」もでき始めている。

 

葡萄園

自家畑55ha  10余りの違う場所にある。その内、ソーヴィニヨン ブランが25ha。

レンタル1ha ミュスカデルのみ

栽培

リュット レゾネ 品質は畑にありという考えから、ひとつのやり方に縛られず、良いと思ったものを取り入れる。

グリーンハーベストは止めた。ひとつひとつの実が大きくなってしまうし、翌年多くの房が付いてしまうので。

肥料は100%オーガニック。

 

収穫 : 畑で葡萄を食べて決める 目指すワインを造るには、種や皮が重要。コールドマセラシオンするため、夜間の涼しい内に収穫し、ドライアイスも使用。畑で最高の状態なので、機械で収穫。選果テーブルなど使わない。

<情報リンク>

シャトー デ ゼサールのワイン一覧はコチラ>>

 

 

シャトー デ ゼサールの現地視察レポートはコチラ>>

「自分では良いワインを造っていると信じていたけれど、実際には全く造っていなかった。そうではないと気づいたんだ」

シャトー デ ゼサールはベルジュラックで1929年からワイン造りを行なう生産者です。オーナーで醸造家、世界市場への販売担当も兼ねるパスカル キュイセは、ベルジュラックの持つポテンシャルを信じて挑戦し続け、素晴らしいワインの生産者として世界的に知られるようになりました。パスカルは情熱にあふれ、時には豪快な物言いのオープンマインドな人物で、「私の工場は外にある!」、「畑に足を踏み入れなくなったときが、私がワイン造りをやめるときだ」、「私たちは、一つのものに縛られるのではなく、品質の為に良いと思ったものは全て取り入れている」等、「パスカル語録」として親しまれるほど数々の名言を生んできました

 

シャトー デ ゼサールのワインはコストパフォーマンスの高さで知られていますが、それは「マイナーな産地だから価格が安い」のではなく、「常に品質向上に挑戦し続けている」ためだと言えます。これについてパスカルは、ある事件がきっかけになっていると言います。「自分では良いワインを造っていると信じていたけれど、実際には全く造っていなかった。そうではないと気づいたんだ」。

 

「畑で食べたメルロは、私のワインの味。そういうワイン造りがしたい」

1990年にボルドーのシュヴァル ブランの畑に行った時、そこで葡萄の実を食べて驚いたそうです。「メルロの果実味にブラックチョコレートの風味……いったいなんだこれは!」と圧倒されてしまった彼は、帰ってきて自分の畑のメルロを食べてみたところ「甘い葡萄だ……」、ただそれだけしか感じなかったそうです。しかし、それに気づいたことがすべての始まりでした。こうして、「品質は畑にあり」という信念が生まれました。

 

シャトー デ ゼサールでは現在、自社で所有する葡萄畑は約60haとなり、毎年のように新たな品種を植えています。近年では新しくマルベックやソーヴィニヨン グリ、ピノ ノワールの栽培を始めたそうです。オーガニック認証はあえて取得せず、リュット レゾネで対応しています。「認証を取得すると、ベト病が発生した場合、許可されているボルドー液(銅と硫黄)しか使用できない。ボルドー液は雨が降ると流されてしまうため、何度も撒く必要がある。しかし、銅は土の中に浸透して残留してしまう。これは人体や自然環境に影響を及ぼすため良くないと考えている。私たちは、普段からベト病対策用に、オーガニックの肥料を畑に必要な分だけ撒いている。そうすることで葡萄も健康になるため、病害への耐性がついているんだ」。

 

「ソーヴィニヨン ブランには壮大な情熱を持っている!」

シャトー デ ゼサールは、自社畑60haの内約25haにソーヴィニヨン ブランを植えています。ソーヴィニヨン ブランのアロマは、アスパラや草のようなグリーンなもの、ピーチやパイナップルなどのトロピカルなもの、白い花のような華やかなものなど、熟度によって異なる魅力があり、それが面白いのだと言います。「ある時、ニュージーランドのクラウディ ベイを飲み、ソーヴィニヨン ブランの素晴らしさに驚いた。彼らは伝統に拘らないオープンで自由な発想を持っていた。そしてこの出会いが、”世界中のどこにもないソーヴィニヨン ブラン”を造りたいという信念となった。クラウディ ベイを真似するのではなく、独自のソーヴィニヨン ブランだ」。パスカルはその時の技術でソーヴィニヨン ブランのワインを造り上げ、輸出市場で成功を収めました。「私たちのキュヴェ プレスティージュ(FB237)が、イギリスのワインマガジンに掲載され、ペサック レオニャンのワインを集めたブラインドテイスティングでNo.1になったことがあるんだ。ペサック レオニャンの特集だったのに、その中に2本だけベルジュラックのワインが混ぜられていたんだよ!」。

 

パスカルとフラヴィの哲学は、“常にオープンマインドで偏見を持たない”こと

パスカルがワイン造りに参加するようになった80年代、フランス国内でベルジュラックワインの市場は無きに等しい状態でした。若者がバーで飲むのはパスティスやビールばかり。そこで輸出市場に目を向け、ニューワールドを始め世界のワインに触れ、「世界中で素晴らしいワインが造られていることを知り、偏見を持たず常にオープンマインドでいることが大切だ」と悟りました。オープンマインドであることで、革新的なワイン造りが出来たとも言えます。20年以上前、ベルジュラックで誰もやっていなかったスキンコンタクトや、葡萄の酸化を防ぐために夜間に収穫を始めたのが彼らでした。今では近隣の生産者もやるようになったそうです。

 

パスカルの娘であるフラヴィも父親譲りの性格で「ハードワークが大好き!」というほど。「ガメイに挑戦したい!このエリアで今、栽培している赤は力強い品種ばかりだから、ガメイのようなフルーティな品種で飲みやすいワインを造りたい」、「南アフリカで収穫体験もしてみたいなあ」など、何かに挑戦したいという熱い思いが感じられます。彼女もまた、オープンマインドでワイン造りに挑戦しています。

 

ボルドーの陰に隠れた不遇の産地ベルジュラック

ベルジュラックは、ボルドーの中心から100kmほど東へいった場所にあります。アペラシオンの面積は、ボルドーの10分の1ほどです。14世紀頃には銘醸地として広く知られていましたが、ボルドーが自分たちに有利な特権を得て、ベルジュラックを含む上流域のワインをすぐに出荷出来ないように定めたことから、名声を失うことになります。当時は保管のための技術は発達しておらず、新しいワインほど最上とされていた時代でした。つまり、出荷が遅れれば遅れるだけ、ワインは劣化してしまったのです。

 

「どんなにありきたりの品質でも、ボルドーワインにはボルドーとしての市場があるが、ベルジュラックは良い品質であっても市場は無かった。だから、ネームバリューで売るのではなく、高品質かつリーズナブルな価格のワインということに重点を置くことにしたんだ。また、ベルジュラックの近隣の人とも全く違う、独自のスタイルのものを目指した。そのため隣人たちから、時には(よそ者という意味で)” オーストラリア人”とも言われたよ」。

 

「名前の由来」 伐採した山に若い木が育つ、それが沢山育っている状態をエサール(Eyssards)という。小さな木、森という意味。

シャトー デ ゼサール

<パスカル語録>

・「決して止まらないことが私たちの成功の秘密だ。本当に、数多くのワイン生産者が基本を忘れている。それは畑仕事だ。畑を見なければダメなんだ。私たちは常にアクティブでいなければならないと考えている。そのためには、たくさんのトライアルをしなければならない。

だから常に、そのトライアルに対してリアクションをとらなければならない。なぜなら、収穫は一年に一度しかないのだから。常に後悔しないよう、ベストなことをしなければならないんだ。稲葉社長と出会ってから、哲学は一切変えていない。だからもしも、ムートンと同じ値段で造ってくれと言われても造らないよ!」(2024)

・「日本のお客様は、ワインをネームバリューで選ばない。クオリティで選んでくれる。品質で判断してくれる市場は珍しいんだ。だから私のような生産者は、やりたいことがすべてできる最高の市場だと考えている」(2024)

・「軽いワインは造れない。しっかりとした味わいのワインを目指す。私たちのワインのスタイルを常に目指している」(2023)

・「多くの人は土壌に葡萄が合わない! というけれど、南アフリカではどこでも良いソーヴィニヨン ブランを造ることができている。葡萄づくりはシンプル。例えば2016年は暑かったので、7月には葉っぱを森のように茂らして太陽から葡萄を守った。お金はかからないけど、頭はたくさん使った。いつも新しいことを考えているよ! シンプルでしょ!?」(2019)

・「usualではなく、”un”usual。他と違うことを常に考える」(2019)

・「ワイン造りは料理と似ている。いい材料があれば簡単。いい葡萄を集めることが大切」(2019)

・「自分たちのすべてがベルジュラックにある」(2019)

・「常に頭を使って考えることが大事。この地にあったやり方を考えている。毎年、毎年ちょっとずつ変革している。変革でワインの味が良くなれば続けるし変化がないときはやめる」(2019)

シャトー デ ゼサール

・「良いヴィンテージには2つの条件がある。1つは良い天候であること。もう1つは収量が制限されていること」(2018)

・「私の工場は外にある!」(2018)

・「畑に足を踏み入れなくなったときが、私がワイン造りをやめるときだ」(2016)

・「We Need Challenge! 今までのものだと、需要に応えられない」(2016)

・「日本で自分のワインをテイスティングした際に、熟成が進みすぎていると感じ、それを変えなければいけないと思った。日本に行ったことは重要な経験だった。白ワインはタンニンがない分、より繊細な変化を遂げてしまう。エノロゴとボトルを開けて検査を行うようになった」(2015)

・「赤って言うのはシンプルな造り、誰でも良いワインが出来る。収穫量を減らし、腐った葡萄を除き、葡萄を熟させれば良いだけだから」(2015)

・「80年代、国内の市場は無いに等しく、輸出市場に目を向けた。ニューワールドを始め世界のワインに触れ、「世界中で素晴らしいワインが造られていることを知り、偏見を持たず、常に「オープンマインド」でいることが大切だと悟った」オープンマインドであることで、革新的なワイン造りが出来たとも言える。20年以上前、ベルジュラックで誰もやっていなかったスキンコンタクトや、葡萄の酸化を防ぐために夜間に収穫を始めた」(2013)

・「アダージョは、世界の人々と交流した結果として名づけた。ロバート モンダヴィのヨーロッパ担当と話していた際、"オーパス ワン"の存在を知った。家に買って帰り、その味わいに感動した。そこで、自分もこのような素晴らしいワインを造りたいと思い、またワインの名前も素敵だと思い、似た名前をつけようともした。"オーパス ツー"とかね(笑)。名づけで悩んでいたときに、私は音楽もやっているので、音楽の辞書で"アダージョ"という言葉を見つけて決めた。意味は、"ゆるやかな流れで夢や瞑想へいざなう"。そういう意味を気に入り名づけた。等級はV.d.Pだが何も問題ではない。ワイン造りを楽しむ際、そしてワインを楽しむ時は、常にオープンでありたい。その選択には限界をつけたくない」(2013)

シャトー デ ゼサール

・「お金がなければアイデアがある。トップにこだわれば、必ず後から蹴落とされる、そんなサイクルの中の生き方は求めない。だからベルジュラックで自分がNO1にはなりたいとは思わない。一人だけ成功しても未来は無い。地域の仲間と共に成長した」(2013)

・「本を読んで、それにとらわれてワインを飲む人が多い。他人のルールに従いすぎ。もっと自由に飲めばいいのに」(2013)

・「ボトリングの温度について、マイナス3度で酒石を落としたり、フィルターにかける方法があるが、多くの旨み成分を失うことになるので自分はやらない。また、8度位にキープしたワインをその温度でボトリングすると、低温で凝縮されて入り込んでいる空気がともにボトルの中に封じ込められるため、そのボトルが15度で保管されると、液中の空気が膨張して早く酸化が始まる。私は、ボトリングの温度は15度で行なう。この方法により、ボトル熟成の寿命が長くなる」(2013)

・「一番大事なのは、コストパフォーマンス。世界のマーケットは常に変化している。人々は昔以上に世界中のワインを知っている。私が思うに、ラベルやブランドでワインを買う人は減っている。個人的にも、一消費者として様々なワインを買っている。それは消費者の目線になって考えることが出来るからである。そうすることで、ベストプライス、ベストパフォーマンスを実現できる。ワインには自分の生き方や人生への考えを込めて造っている。「Enjoy Life. and Enjoy Wine.」このコンビネーションが大事。つまり、ワインから喜びを得られることが大切と考えている。世の中の好みは変わる。そんな世の中に常に喜びを分け与えたい。品質だ、等級だという人もいるが、私はどんなワインにも敬意を払っている。誰でも1本ボトルで空けられるワインが良いワイン。(飲み干せるような味わい)そして、更にもう一本買えるワインならもっとよい。何故なら、ボトルの値段というのは、多くの人が買えるようなものでなくてはならないし、そのワインの品質には、限界値はないのだから。だからワイン造りが楽しい」(2013)

シャトー デ ゼサール

・「輸出が80%ということは、世界のワインと戦っているということ。そこから学ぶ事が多いし、自分を発展させていけると考えている。人々は、ベルジュラックのワインにお金を払いたいと思っていない。だから正直言って儲かっていない。それでも、より多くの人に飲んでもらって、私のワインの良さを知って欲しい。ベルジュラックのワインのひとつとしてではなく、シャトー デ ゼサールのワインとして売っていきたい。浸透するには時間がかかるが、手応えはある。1980年代は品質と価格への挑戦だった。かつてドイツのインポーターにベルジュラックのワインについてどう思うか尋ねたら、ヴァン ド ペイ デュ ガールの下くらいにしか考えてもらえなかった。家に戻って、兄に「葡萄は止めてりんごでも育てようか」と話していた。今思えば、そうした日の目を見ない時があったからこそ、どうすれば良いワインが造れるか考えることができるのだ」(2011)

・「オフィスにいてGPSを使って畑を見ているだけじゃ、本当の畑の様子なんかわからない。(GPSの代わりに容器を設置するといったように)お金がなくても、考えればいい」(2011)

・「畑で最高の状態であるべきだ。セラーでは待っているだけでないと。みんな選果テーブルなんて言っているが、畑で最高の葡萄が収穫できた方が良い。品質を上げるための投資は95%が畑に対してだ。ただし、収穫マシンは良いものを買った。機械で収穫しても良い品質の葡萄があるからだ」(2011)

・「私は何年もかけて自分の畑について理解してきた。どのブロックが良いかも分かるし、そのブロックには一切手を加えない。また、醸造学に頼りすぎるのもいけない。それはまるで、サーモンをチキンにするようなものだ。畑で食べたメルロは、私のワインの味。そういうワイン造りがしたい。セラーに行ってから品質を上げるために何ができるか考えていては遅すぎる」(2011)

・「グリーンハーベストを以前はやっていたが、これは自然に反する。これをやると、来年また数多くの房がついてしまう。樹勢をコントロール(強くしすぎない)することで、葡萄は実が小さく締まり、実と実の間に間隔のある房になる。粒の大きさは比べてみるとかなり違う」(2011)

シャトー デ ゼサール

・「20年前、世界的には私を知る人は少なくまだ無名の生産者だったが、自分では良いワインを造っていると信じていた。しかし、実際には全く造っていなかった。そうではないと気づいたんだ。そのきっかけは2つ。白ワインに関しては、1988年にニュージーランドのクラウディ ベイを飲んだとき。そして赤ワインに関しては、1990年にボルドーのシュヴァル ブランの畑に行った時、そこで葡萄の実を食べて驚いた。「メルロの果実味にブラックチョコレートの風味……いったいなんだこれは!」と圧倒されてしまったんだ。帰ってきて自分の畑のメルロを食べてみたところ「甘い葡萄だ……」、ただそれだけしか感じなかった。しかし、それに気づいたことがすべての始まりだった。こうして、「品質は畑にあり」という信念が生まれた」(2009)

・「世の中には良いワインと悪いワインしかない。長々とテロワールについて語るのは時間のロスだと思う。テロワールという言葉自体は単なるサインのようなものにすぎない。ワインの味は、畑での作業の仕方で違ってくるもの。例えば、同じテロワールの土地の隣り合った畑であっても、良いワインを造る畑とひどい品質のワインを造る畑がある。テロワールうんぬんよりも、どんな畑なのかが問題だ。植密度、樹齢など、様々な要素のコンビネーションにより葡萄の出来が違ってくる。この事はプロワインでも話したが、これが重要なんだ! 21世紀は畑の自然をそのままワインにする時代だよ。20世紀は技術に頼り過ぎ、少し前はテロワールを騒ぎ過ぎだよ。これからは原点回帰、自然に戻る時代だ。テロワールに対する考えもそれは勿論ある。ただワインは色々な要素で造られ、その要素全体を100と言う数量に例えるなら、テロワールはその内の5%ほどだ。だから、テロワールと言う言葉に左右される事はない。例えば、明日、私の畑を誰かが買ったとしよう、そうなれば同じ畑でも全く別のワインが出来るだろう。だから、テロワールはあまり関係ないんだ」(2007)

・「私が畑に出て造るから私のワインなんだ。他の人を雇って畑仕事をさせて造ったのは私のワインとは言えない。それは、雇われた人が造ったワインだよ」(2007)

・「良いタンクや機械はお金を投資すればよいが、畑はお金ではよくならない。畑は時間と労力を投資しないと良い畑にはならない」(2007)

シャトー デ ゼサール

<フラヴィ語録>

・「酸を保つためにスキンコンタクトをやめた。バトナージュもやめて、収穫時期も早めた。今の時代は酸が求められている。酸があることは大事。でも一番重要なのは、美味しいワインを造ること!」(2024)

・「ワイン造りについては、本当に多くのことを変更している。赤ワインの抽出はソフトなものに変更して、飲み心地の良いワインにした。樽の影響も控えめにした。フランスでも、買ったワインを今日飲みたいという方が多い。つまりリリースした時に飲みやすくなければならない」 (2024)

・「気候変動の影響で収穫期の気温が高くなった。これは晩熟型のカベルネ ソーヴィニヨンに向いており、タンニンの質としても良いものが出来るようになっている。だから新たに植樹して、カベルネの可能性にかけている。私たちは常に新しいことをやる。だから、常に植えなきゃ! と考えている」(2024)

・「今までのようなクラシカルなワインを造り続けることと同時に、お客様を、ワオ! と驚かせるようなワインを造ることが大事。新しくリリースしたソーヴィニヨン ブランの新商品、イリコ プレストは、ワインを飲み始めたばかりの若いお客様にも親しみやすいスタイルとして造った。しかし一方で、私たちはすべてのワインについて、私たちの求める基準に満たないと感じた場合は造らない。これは、私たちが品質について真剣に考えていることの証だと思う」(2024)

・「ハードライフが大好き!」(2018)