![アジエンダ アグリコラ コルテーゼ](./up_img/1737349211-272673_2.jpg)
国 | イタリア |
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地域 | シチリア |
歴史 | 2016年 トレンティーノ出身で3代続くワイン生産者のステファーノ ジレッリと マリーナ ジレッリの兄妹がオーナーとなる。 |
オーナー | ステファーノ ジレッリ マリーナ ジレッリ |
<情報リンク>
アジエンダ アグリコーラ コルテーゼはシチリア島の南東部、ラグーサ県のヴィットーリアに位置しています。2016年に以前のオーナーだったジョヴァンナ コルテーゼという女性からトレンティーノ出身で3代続くワイン生産者のステファーノ ジレッリとマリーナ ジレッリの兄妹が購入し、2017ヴィンテージからワイン生産をしています。
ステファーノは何年も前から、シチリアは高品質ワインの産地としては過小評価されているが、非常に素晴らしいプレミアムクラスのワインを造ることが出来る場所だと確信していました。同時にオーガニックでの栽培、非介入主義のワイン造りに最適の土地であることを認識していました。1990年代の初めにシチリアに魅せられたステファーノ達は積極的にワイナリーを探し低中で出会ったのがアジエンダ アグリコーラ コルテーゼです。
以前のオーナーだったジョヴァンナ コルテーゼは、自分でワイナリーを維持することが難しくなり、また、家族の中には誰もワイナリーを継ぐ人がいなかったため、売りに出すことを決意しました。しかし、生粋のシチリア人であるジョヴァンナとの交渉は非常に大変で、ステファーノ達が契約を結ぶまでに6年の歳月を要しました。
ステファーノ達がワイナリーを購入した当時、畑は長い間、誰も手入れをしていなかったため、葡萄はひどい状態でした。10年以上も灌漑は行われていませんでした。2016年の7月にワイナリーを購入した際、最初に考えたのは葡萄樹の植え替え、そしてセラーの再建でした。しかし、その年は収穫までに数週間しか残されていなかったため、急いでセラーのメンテナンスを行い、畑に灌漑を施し、葡萄が可能な限りしっかりと成熟出来るようにしました。1ヶ月間の集中的な作業を行い、8月末に収穫が始まりました。収穫の期間中、彼らは樹齢の高い葡萄の一部が非常にユニークなクローンであることを発見しました。それらは他とはかなり異なっており、畑の状態が良くなかったにもかかわらず、葡萄は完璧に熟し、極めて素晴らしい状態だったのです。
葡萄畑、栽培
栽培はすべてオーガニック、土壌には化学的な肥料は使用していません。またコルテーゼでは、マサルセレクションを行っています。すべての穂木は自家畑の葡萄から採取して接ぎ木しています。穂木は特にその畑の特徴が良く出ている葡萄から採取しています。その理由はそれぞれの畑にとって最良のクローンを使うためです。個々の畑、および葡萄樹は、1本、1本、状態に合わせて手入れを行います。そのため画一化された作業はありません。すべての畑は独自のリズムで生育し、個性を発揮できるよう促しています。
コルテーゼでは台木を土に植えてから接ぎ木を行います。この方法は、通常ならば植えたばかりの若い苗木がウイルスの影響を受けるリスクがありますが、南イタリアではウイルスによる病害発生の心配がないため、実現することが可能です。
ステファーノはオーガニックおよびサステナブルなワイン造りを重要視していますが、それは最良の結果を得られるという理由だけでなく、すべての人間は自然環境に対し責任を負い、誰もが次世代の人々のために環境を守らなければならないと強く考えているためです。「自然を信じることは非常に大切ですが、時間をかけて科学的なリサーチを行い、バランスを取ることが重要だと考えています。畑を深く理解し、分析し、相互作用を保つことが大切だと考えています。力づくではなく忍耐強く待つこと。私たちはそれぞれの畑の個性が伸びるよう、自然を注意深く観察しています」とステファーノは話します。
ワイン造り
コルテーゼでは、個々の品種の個性およびテロワールの真のキャラクターを反映させるため、伝統的かつ自然な方法でワインを生産しています。たとえば、テラコッタを使った発酵といった古いワイン造りの技術を採用し始めました。伝統的な手法と現代の最新技術を合わせ、その土地の持つあらゆる個性、ニュアンスを表現したワインを造ることを目指しています。