生産者情報

ジュスタン ジラルダンJustin Girardin

ジャスパー モリス MWが注目する次世代の若手生産者

"ピュアでエレガントなワイン造り"

ジュスタン ジラルダン
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ジュスタン ジラルダン
ジュスタン ジラルダン
ジュスタン ジラルダン

生産者情報

フランス
地域 ブルゴーニュ
歴史

ジラルダン家は、19世紀初頭から、コート ド ボーヌ、特にサントネ村のワイン生産者として知られてきました。ジャック ジラルダンは、ドメーヌでの元詰めを始めたジャンの長男として生まれ、ヴァンサン同様、畑を相続し、サントネにてドメーヌを立ち上げました。その後、生産するワインの種類を増やし、妻と共に輸出の販路を見出しました。2011年から息子のジュスタンがワイナリーの経営に携わるようなり、現在は彼を中心に、ジャック、ヴァレリーの3人で運営しています。またヴァンサンが使っていたサントネのセラーを2004年に購入し、そこでもワインを造っています。

オーナー

ジュスタン ジラルダン : ジラルダン家の13代目。2013年にボーヌでBTS viti-oeno(ブドウ栽培・醸造学の上級技術者免状)を取得し、続けてポムロル、モーリー、タスマニアで研修した後、両親の元に戻った。

 

ジャック ジラルダン : ジラルダン家の12代目。ヴァンサン ジラルダンの兄。現在は、畑仕事がメイン。

 

ヴァレリー : ジュスタンの母。ジャックの妻

葡萄園

全部で17ha   サントネ14ha(プルミエ クリュ クロ ルソー2ha、マラディエール0.6ha)、ポマール1.5ha、サヴィニ1.5ha

栽培

肥料は天然のものを使用し、通常は除草剤を使用しませんが、年によって少量を散布します。また、(有機栽培でも認められている)銅と硫黄を少し使います。一番大切なことは葡萄の樹が健康であることであり、完全なオーガニックを目指すことに執着していません。ただ、極力化学的なものの使用は避け、畑に適したものを使うようにしています。ピノ ノワールは、酸を残したいので、完熟し過ぎないように注意しています。

<情報リンク>

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注目の若手生産者、ジュスタン ジラルダン!

ジュスタン ジラルダンは、1570年より続くジラルダン家の13世代目にあたります。ジラルダン家のワイン造りの歴史は古く、1800年代初頭頃に開始したとされています。第二次世界大戦後、祖父のジャンが引退するにあたり、4人の子供たちに畑を分割譲渡しました。このうちのひとりが、ジュスタンの父にあたるジャック ジラルダンでした。ジャックは自身の名前でドメーヌを立ち上げ、妻のヴァレリーとともにワインを造り続け、生産量の一部はネゴシアンに販売していました。2013年以降、各国での研修を終えた息子のジュスタンがドメーヌに参加し、家族のワイン造りを引き継いでいます。現在、ドメーヌ名はジャック ジラルダンからジュスタン ジラルダンへと変更されています。

 

ネゴシアンへの販売量を減らし、自社元詰めを増やしています

ドメーヌは現在、約17haの畑を所有しています。数年前から小さなネゴシアン部門も設立し、ポマールのプルミエ クリュや、コルトン シャルルマーニュなどの畑の管理とワインの醸造を始めました。『Inside Burgundy』の著者として知られ、マスター オブ ワインの資格保有者でもあるジャスパー モリスは、「サントネの新世代生産者のひとり」としてジュスタンを紹介しています。ジュスタンが引き継いでからは、ワインの品質に磨きがかかり、よりピュアで洗練されたスタイルになっています。また、ネゴシアンへの販売量を年々少なくしており、自社でのリリース量を増やしています。それでも需要に対して生産が追い付かないため、足りない一部のワインに買い葡萄を少量使うこともありますが、実際に葡萄の状態を見て、カビや腐敗などがなく納得できる品質のものだけを購入しています。

 

注目を集めるジュスタンですが、無理に供給量を増やすことはしていません。私たちが訪問した際、「葡萄を買うときの条件は、葡萄が完熟しているかどうか。葡萄が綺麗かどうか。虫がついている葡萄を持って来る人は嫌です。需要があるため、もっと生産量を増やしたいと思う場合もありますが、納得がいかなければ葡萄は買わない。あくまでも品質を優先します」 と話してくれました。

 

「ワインの品質は80%が畑仕事、20%が醸造で決まります」

ジュスタンは、畑の状態を把握するため、1年のほとんどを畑で過ごします。肥料は天然のものを使用し、除草剤は基本的に使用しません。オーガニック栽培ではありませんが、化学的なものは極力避け、畑に適したものを使うようにしています。「一番大切なことは、葡萄の樹が健康であることで、常に完全なオーガニックを目指しているわけではありません。もちろん、ブルゴーニュの天候が安定すれば、オーガニック100%での栽培も可能だと考えていますが、それに執着していません」。

 

畑仕事の多くは伝統的な手作業にこだわっています。トラクターは使用しますが、畑を耕したり病害から葡萄の木を守ったりするためだけに限定しています。祖父のジャンや、その先祖から今日に至るまで続けられていることもあります。例えば若い樹を剪定する際は、月のカレンダーの新月に当たる時期に行います。「そうすると根が地中深くまで早く張り、テロワールをしっかりと表現することに繋がります」とジュスタンは話していました。

 

3回にわたる入念な選別作業は品質へのこだわりの証

多くの時間を葡萄畑で過ごすジュスタンは、畑仕事の集大成ともいえる収穫にもこだわります。葡萄は全て手摘みで収穫し、葡萄の選別は3回行うほどの徹底ぶりです。1回目は収穫人に指示して畑で選別してもらいます。2回目は少人数のチームが、収穫した葡萄の中に不要な房が入っていないかをチェックします。3回目はセラーでの選別で、振動式の選果テーブルで健全な葡萄だけを残すようにしています。こうして選び抜かれた葡萄の持つ味わいが、ワインにもそのまま反映されています。

 

「醸造にはなるべく手をかけず自然に任せています」

ジュスタンは選別酵母を使用せず、葡萄に付着している天然酵母で全てのワインのアルコール発酵を行なっています。「これらの酵母はその葡萄が育ったテロワールを表現し、ワインにもそれが表れます。テロワールの違いがここにも出てくるのです」。一部のワインは、アルコール発酵も木樽で行います。発酵中に微量の酸素が混ざることで、ワインにエレガントさがもたらされます。ただし、ワインそのものの味やテロワールが感じられるように、樽由来の風味が強くなりすぎないようにしています。また、ワインにかかるストレスを軽減するため、発酵中のピジャージュを控え、ルモンタージュを複数回に分けて行なっています。熟成させているワインは、テイスティングしたときの感覚で瓶詰めのタイミングを決めています。最高の状態であれば瓶詰めをし、完璧でなければ少し熟成期間を延ばします。

 

著名なワインガイドで高評価を獲得! 今まさに注目を集めています

アメリカのワインガイド、『ワイン エンスージアスト』誌の2020年12月のレビューでは、2018VTの「サヴィニ レ ボーヌ プルミエ クリュ レ プイエ」が93点、「サントネ ルージュ プルミエ クリュ クロ ルソー」が92点、「サントネ ルージュ プルミエ クリュ ボールガール」が92点の高評価を獲得しました。今後ますます目が離せない生産者として、今まさに世界中からの注目を集めています。

 

 

「自然を尊重したワイン造り」  彼らのワイン造りの哲学は、情熱を持ち、常に厳格であること。自然を尊重し本質を追求すること。決して派手さはありませんが、自然で素朴な土地の風味をしっかりと感じることが出来ます。皆の意見が重要であると考え、互いに尊重し合っています。時にはヴァンサンとも、醸造や葡萄について意見交換をしています。ジャスティンは畑の状態をしっかり把握するためにも1年中ほとんど畑にいます。醸造には、人工酵母や酵素などの添加物は使用しません。添加物によって本来の性質や個性を持たない画一化されたワインを造るよりも、自然に任せたほうが良い、と考えています。全体の約25%に新樽を使用していますが、それ以上になるとワインの持つ個性が失われてしまうと考えています。

60%を瓶詰めして、その50~60%を輸出。自社販売のうち20%が個人客、残りはレストランやホテルに納めています。残りの40%はネゴシアン(ヴァンサン ジラルダン社を含む)に売っています。

 

※ドメーヌがジャックからジュスタンに引き継がれたため、商品が「ジャック ジラルダン」名義から「ジュスタン ジラルダン」名義へと移行しております。