生産者情報

アンティキ ポデリ イェルツAntichi Poderi Jerzu

現在も数多くの古い伝統が守られる小さな村の生産者組合

サルデーニャ島の大自然が生む、個性あふれるワイン

アンティキ ポデリ イェルツ
アンティキ ポデリ イェルツ
アンティキ ポデリ イェルツ
アンティキ ポデリ イェルツ
アンティキ ポデリ イェルツ

生産者情報

イタリア
地域 サルデーニャ
歴史

1950年 地元の医師ヨスト ミリオールが中心となり、18名の栽培農家によって

      「コーポラティヴァ ヴィティヴィニコラ イェルツ」を設立。

2005年 組合名を「アンティキ ポデリ イェルツ」に改名。

 

葡萄園

全体460ha(408軒の栽培農家)  

ほとんど畑は、約600平方メートルほどに満たない、急斜面にある小さな畑の集合体。

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アンティキ ポデーレ イェルツのワイン一覧はコチラ>>

 

1950年、18名の栽培農家によって生産者組合が設立

アンティキ ポデリ イェルツは、サルデーニャ島東海岸のイェルツに位置する生産者組合です。イェルツは人口約3,000人の小さな村で、現在も数多くの古い伝統が守られています。外部から孤立したエリアで、海と山が接しており、島の中の島ともたとえられるほどです。イェルツには、1130年にまでさかのぼるワイン造りの歴史があり、その記録が文書として残っています。この地に住むどんな家族も、皆この地に葡萄畑を持っていて、先祖代々葡萄を栽培してきました。教会に葡萄畑を寄進した人や、ワイン造りの道具を寄付した人もいます。

 

1950年、地元の医師ヨスト ミリオールが中心となり、18名の栽培農家によって生産者組合が設立されました。ヨストは、より良い品質のワインを安全かつ効率的に造るという目的のために栽培農家に働きかけました。その当時から、誰もが自分のワインを造っていたものの、アマチュアな方法でした。設立当初はコーポラティヴァ ヴィティヴィニコラ イェルツという名前でしたが、2005年に現在の名称となりました。設立当初の組合員は18軒しかいませんでしたが、現在は408軒、畑面積は460haにまで及びます。イェルツはサルデーニャの中でも、歴史的にもとてもユニークなエリアです。海と山に近く、非常に急斜面で円形劇場のような形で畑が広がっています。海のすぐ近くに急斜面があり、外部に出るのが大変難しい地形で、ほとんど外部からの影響を受けないままの特異な土地となっています。畑の標高差が非常に大きいため、標高が低い土地、高い土地とで収穫時期も全く異なります。

 

 

海と山に近く、険しい急斜面に広がる畑

畑はJerzu、Ulassai、Osini、Gairo、Cardedu、Terteniaの複数の村に位置しています。栽培面積460haというと、とても広いスペースに思えるかもしれませんが、実際には約600平方メートルほどに満たない、急斜面にある小さな畑の集合体です。畑仕事は非常に大変な作業になります。標高は30mから786mまで大きな高低差があり、異なる気候、土壌があります。標高の高い場所では葡萄が最初の実をつけている頃、低いところではすでにグリーンハーベストを行っているという違いがあります。そのため、様々なスタイルのワインを造ることを可能にしています。葡萄の仕立ての多くはギヨー、そして一部はアルベレッロです。葡萄にダメージが無いように、またいくつかの畑はトラクターが入れないほど険しい場所にあるため、収穫はすべて手摘みで行います。

 

 

「すべての畑はイェルツの栽培農家が所有しており、先祖代々、大切に受け継がれてきました。それぞれの家族が自分達自身の経験、知識を持っています。それぞれの家族がそれぞれの情熱を持ち、全ての家族が集まり、ひとつの方向性をもってワイン造りを行っています。イェルツの強みは、これらの情熱を持った栽培農家の人々のコミュニティにあります。ワイナリーが目指しているのは、単に農業活動だけでなく、村の栽培農家の人々に経済的な安定を与え、人々がこの土地に残り続けてくれることです。ワイナリーではアートの展示会を行うなど、外部の人も参加できるような文化的活動も行っています」と、プロジェクトマネージャーのエミリアーノ ピロッディは話します。

 

 

「組合には二人の専門家がいます。一人は定期的に畑に行き、栽培をチェックしています。葡萄がどのくらい成熟しているのかを確認したり、今この処置をすべきだと判断したりします。もう一人は、コンサルタントのフランコ ベルナベイで、サンジョヴェーゼのスペシャリストとして国際的に知られる人物です。彼がワインの品質をチェックしています。どのタンクのワインをどのレベルのキュヴェに使用すべきかの判断をしています。なお、ワインの最終的なブレンドは、別のチームが行っています。フランコとは30年以上の付き合いで、彼もしくは彼のチームが実際にワイナリーに来るのは1年に1回程度ですが、「エノプロジェクト」という分析機関を持っているため、常にコンタクトを取ってワインの分析をしてもらっています」

 

 

「私たちの葡萄畑は、様々なゾーン、土壌に分かれています。また、栽培農家一軒ごとに自分たち自身の伝統とノウハウを持っています。そのため、葡萄の品質は異なってきます。こうした事情から、詳細な土壌分析を行いました。これにより、様々な土壌組成があることが分かりました。たとえば、この土壌からは非常にパワフルな葡萄が出来るなど、どのエリアの葡萄でどんなワインを造れば良いかがすでに分かっています。このため、品質レベルの高い畑はより厳しくチェックを行うなど、以前よりも効率的に栽培を行うことが出来るようになりました。高品質な葡萄が得られる畑の場合、収穫期が近づくと専門家が毎日畑に行き、熟度を細かくチェックしていきます。もちろん、生産本数の多いワインを生む畑についても、葡萄のサンプルをとって分析を行なっています」

 

 

アンティキ ポデリ イェルツで使用しているステンレスタンクにはすべて温度管理機能がついています。これにより、品質の高いワイン生産が可能となります。アルコール発酵の後、ソフトにプレスして固形物と分離させ、フィルターを通します。その後樽入れするワインもあれば、フレッシュさを楽しんでいただきたいワインの場合はすぐにボトリング作業に移ります。ボトリングラインは2022年に刷新し、「モノブロック」という、通常瓶以外の大型ボトル(3Lや5L)にも対応できるものを導入しました。今後は、パイプラインの洗浄を夜間にコンピュータで行うなど省人化する予定です。収穫した葡萄の内、選び抜いた15%ほどを樽で熟成させています。樽は、バリック、トノー、さらに大きな10,000Lのものまで、さまざまな容量のものを使用しています。トップクラスのワインは約25日間と長い発酵期間をとっています。

 

 

あえてワインの真価を表現できるようになるまで熟成させるものもあれば、フレッシュな状態で酸を楽しんでいただくものもあります。例えば「チンクエッセ(IA126)」は若くてもとても美味しく飲めるスタイルで、すぐにリリースするヴィンテージもあります。「マルギア(IA124)」は、熟成させて飲みごろになってからリリースしています。