歴史あるファレルノの地に情熱を注ぐ、家族経営の生産者
品質と価格のバランスのとれた、魅力的なワイン
国 | イタリア |
---|---|
地域 | カンパーニャ |
歴史 | 2001年 アントニオ パガーノが設立 |
オーナー | パガーノ家 |
葡萄園 | 23ha 自家畑18ha + 契約畑5ha |
<情報リンク>
ファレルノ デル マッシコへの想い
ファットリア パガーノは、2001年にアントニオ パガーノによって設立されました。公認会計士であるアントニオは、彼の土地への深い愛情をもっていました。この場所は、「ファレルヌス」と呼ばれ、この地で産するワインは最高級のワインとして古代ローマの皇帝や貴族達にもてはやされ、また富の象徴とされていました。その後、歴史から消えてしまったファレルノのワインは、1970年代に弁護士で歴史研究家のフランチェスコ パオロ アヴァッローネとナポリ大学の研究者達の努力によって復活し、アントニオもぜひこの土地でワインを造りたいと願い、その夢を実現させました。現在はアントニオの息子、アンジェロが中心となりワイン造りが行われています。
「ファレルノ デル マッシコの生産者達は皆、その歴史的、文化的価値を背負っていることをしっかりと自覚しています。ファットリア パガーノも例外ではありません。現在も2000年前の古代の人々と同じように、手間を惜しまず、最高のワインを造りたいと考えています」という彼らの言葉にワイン造りの哲学が表れています。
ワイナリーはカンパーニャの北西部、ナポリから27kmの場所に位置するカゼルタ県にあります。畑は自家畑18haと契約畑5haの合計で23haです。ファレルノ デル マッシコのエリアに位置するカリーノラにある2つのテラス状の畑からは、ガエタ湾やイスキア島、プローチダ島の素晴らしい風景を見渡すことが出来ます。また、カリーノラ以外にアヴェッリーノ地区にも畑を所有し、フィアーノ ディ アヴェッリーノ、グレーコ ディ トゥーフォを生産しています。
ミネラルを多く含む火山性土壌
オーガニック栽培を取り入れ、2020年に認証を取得
ファットリア パガーノでは、樹齢70年の古い葡萄畑の近くに、新たに2002年、2003年、2004年に葡萄の植樹を行いました。畑は死火山のロッカモンフィーナ山の麓、標高270~300mの場所、ティレニア海からわずか5kmの場所に広がっています。海と山に囲まれたこの場所は、風通しが良く、また昼夜の気温差が大きく(日中は26~27度、夜は7~8度)、これによりワインに豊かなアロマがもたらされます。栽培はオーガニック、除草剤、殺虫剤は使用しません。カリーノラのファレルノ デル マッシコの畑は2020年の収穫からEUのオーガニック認証(ユーロリーフ)が認められました。アヴェッリーノの畑もオーガニックに転換中で数年後に認証を取得する予定です。「自然とその果実を尊重することを第一の目的としています。ワインを可能な限り自然に近づけることに焦点を当てた哲学を持っています。私たちの目標は土壌、微気候、植物の生物多様性を尊重した栽培で、それによりワインの香り、味わい、アロマが葡萄畑の最も純粋な表現となるのです。偉大なワインは、ブドウ畑への配慮と愛情からしか生まれないのだ」と話します。
畑は主に火山性土壌で、細かい火山礫や圧密された石、火山灰が含まれています。火山岩や凝灰岩、石灰岩が混ざる土壌は、ミネラルを多く含み、ここから出来るワインに長期熟成の可能性をもたらします。また地中に含まれる粘土は保水性が高く、葡萄の根はそこからゆっくりと水分を吸収することが出来るため、灌漑設備の必要がないというメリットがあります。