自分達の土地や故郷に対する思いを、ワインで具体化しようと決心
国 | スペイン |
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地域 | プリオラート |
歴史 | 13世紀から葡萄栽培、バルクでワインを販売。 その後、フィロキセラの到来により、ヘーゼルナッツへ転作。 1995年 アルベルト&ジョゼップ アルデボル兄弟と、友人ロセル ガルゼランが、葡萄栽培を再開。 |
オーナー | ジョゼップ アルデボル(写真左) アルベルト アルデボル(写真右) ガルゼラン ロセル |
葡萄園 | 10ha 3つの区画に分かれていれ、全てポレラ村で、粘板岩土壌、1995~1996年に植樹。 コマ ダン ロミュ:北向き。標高300~400m。 エル モナスカル:南東向き。標高300~400m。 マソス ダン カサドール:北向き。標高500m。 |
栽培 | オーガニック ただし、認証は無い。肥料は、羊の糞。防虫にはホルモンカプセル。 |
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「土地や故郷への想いをワインで表現」・・バルセロナの東約140kmの人口僅か450人程の小さな村、ポレラにあります。アルデボル兄弟達が葡萄栽培を再開したのは、自分達の土地や故郷に対する思いを、この家族経営の小さなボデガで造るワインによって具体化しようと決心したからです。
「粘板岩を縫うように伸びる葡萄の根」・・プリオラートの土壌は、もともと岩から生じたもので、リコレリャと呼ばれる粘板岩が多く含まれ、黒っぽい灰色や茶色をしています。葡萄の根は、この粘板岩の間を縫うように深く伸びていき、ミネラル分が豊富に得られます。葡萄樹は1995~1996年に植樹しています。その後も、新しい樹を植えるのではなく、古樹に接木して葡萄を増やしています。古樹は根が岩盤深く成長し、葡萄にミネラルが多く含まれます。また、4~5年経つと、実が小さくなり皮の比率が増して、ワインが集約します。畑は急斜面であるため、機械を使わず全てが手作業です。
「樽では無く、ワインに個性を主張させる」・・収穫時期は、分析値に頼るのではなく、自分で葡萄を食べて決めています。果肉ではなく、皮や種が熟すことが大事だと考えているからです。葡萄を運ぶ温度が大切で、20度を超えないようにしています。小さくいくつにも分かれた畑の個性を活かすため、品種毎、区画毎に小さなタンクで醸造します。発酵温度は、25~28度。マセラシオンは長く行い、葡萄が良い場合は1ヶ月に及ぶこともあります。異なる畑の葡萄を集めて、フランス アリエ産オーク樽で品種別に熟成させます。7ヶ月後、テイスティングして、どのキュヴェにするかを決めます。樽が強い傾向にある他のスペインワインとは違い、ワイン自体が個性を主張することが大切だと考えています。
「女性コンサルタント」・・他に7つのワイナリーを担当する女性ワインコンサルタント ロジェ アモロスがアドバイスしています。彼女はデリケートで繊細なスタイルを好み、ジョゼップはプリオラートの典型的な強いタイプのワインを求めるので、ふたりでちょうどバランスの良いワインが出来ます。