みんなが飲みたいワインを私も一緒に楽しめる、そんなプロジェクトに参加するようにワインを造っています。
国 | ドイツ |
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地域 | ファルツ |
歴史 | 1955年 カール ファフマンがファルツのヴァルスハイム村に設立 |
オーナー | ヘルムート ファフマン : 2代目。 マルクス ファフマン : 3代目。ケラーマイスター。ワイン造りはカリフォルニア、ブルゴーニュ、ドイツ各地で修業を行った。フリッツ ハークのオリヴァーとも一緒に勉強した。 |
葡萄園 | 100ha その内自社畑83ha 全体の20~25%が赤ワイン リースリング30%、グラウブルグンダー25%、ヴァイスブルグンダー10%、シャルドネ5%、シュペートブルグンダー10%、その他20% |
栽培 | 「FAIR’N GREEN」の認証あり。持続可能(サスティナブル)農法で、環境に良い、化学的なものを使用していないという証明。 殺虫剤は15年使用せず、フェロモンカプセルで対応。かび対策は、余計な葉を落として、空気の流通を良くして対応。 |
<情報リンク>
「DLG TOP100 WEINERZEUGER 2020」ドイツ農業協会が選ぶトップ100生産者の29位に選出!
「ラインラント ファルツ州品評会 2020」 通算19回目となるスターツエーレンプライズ(特別栄誉賞)を受賞!
『ファインシュメッカー2014』 ドイツNo.1生産者に選出!
「ワイン造りは、お客様と一緒に味を造り上げていく共同作業だと思っています」
ワイングートは、1955年にカール ファフマンによって、ファルツ州のヴァルスハイム村に設立されました。現在は3 代目のマルクス ファフマンが中心となりワイン造りを行っています。所有する畑は83haで、他の栽培農家からも一部の葡萄を購入しています。非常に厳しい品質基準を設けており、自家畑の葡萄と買い葡萄の品質の違いはありません。栽培する品種の割合は、リースリング(30%)、グラウブルグンダー(25%)、ヴァイスブルグンダー(10%)、シャルドネ(5%)、シュペートブルグンダー(10%)、その他(20%)です。ワインの販売先は、国内市場が55%、輸出市場が45%の割合です。国内市場のうち10%はワイナリーの直売所での販売分が占めています。直売所は、消費者の意見をダイレクトに聞くことが出来るため、注意深く観察してマーケットを把握する参考にしています。
ワイン造りの哲学について、マルクスは次のように語ります。「まず消費者の声に耳を傾けます。そして、消費者がどういう味を好むのかということを考えます。私たちは料理人と同じで、お客様がこういう味で食べたいという風にワインをある程度コントロールして、お客様のニーズに合わせた味に仕上げることができます。特に重要なのは、私の作りたいワインを追及して、それをお客様に理解してもらおうとするのではなく、お客様と一緒に味を作り上げていく共同作業だという風に思っていることです。皆が飲みたいワインを私も一緒に楽しめる、そんなプロジェクトに参加するようにワインを造っています」。
数々の評価に裏付けられる、高品質なワイン造り
DLG(ドイツ農業協会)が選ぶ「トップ100生産者2020(29位)」に、2019年(29位)、2018年(33位)に続き3年連続で選出されました。また、2020年のラインラント プファルツ州の品評会では、2000年の受賞から通算19回目となる「スターツエーレンプライズ(特別栄誉賞)」を受賞しました。この賞は、出品した全てのワインの総合平均が高いワイングートに与えられるものです。カール ファフマンのワインが、どれか1つだけではなく、満遍なく評価されているということになります。また、ワインの評価ガイドである『ファインシュメッカー2014』では、ドイツNo.1生産者に選出されています。
2015年よりFair’N Greenの認証を受けています
Fair’N Greenは、サステナブルなワイン造りのための認証です。サステナビリティのための目標設定(例えば、CO2排出量、生物多様性の高度化、社会的なコミットメントなど)を測定し、評価できるようにし、総合的に達成できるようにするものです。消費者はサステナブルなワインをバックラベル上の認証マークで識別することが出来、サステナブルな商品を認識したうえで選ぶことが出来ます。カール ファフマンは2015年に認証され、メンバーに加盟しました。畑からマーケティングまで、全てのマネジメントを持続的に発展させています。Fair’N Greenの哲学は、「サステナブルなワイン造りは、社会的に責任のある行動であり、販売者、顧客、そして従業員との公平な関係性と結びついている」というものです。
最新のボトリングシステムと地下倉庫
ボトリングマシーンとボトルの掃除を行う際にオゾン水を使います。これによりボトル内の空気が綺麗になりバクテリアも発生しません。ボトリング時は二酸化炭素を含む不活性ガスを極少量注入し、フレッシュな状態をキープしています。また、ワインの保管用倉庫は地下5mにあり、夏でも室温は17°程度、最大でも20°を超えることはありません。
葡萄の酸を保つためのポイントは収穫にありました
カール ファフマンでは朝、晩の温度が低いタイミングで収穫を行いますが、手摘みではなく機械を使って一気に短時間で摘み取ります。収機械を使用して短時間で収穫することにより、天候による葡萄のダメージを防ぎ、収穫のタイミングを外すことなく、きれいな酸をより保った葡萄が収穫できます。また、収穫前に個々の葡萄の実りをチェックして、厳密に選別した品質の良い葡萄のみをそのまま樹に残すという品質に大変重要な作業も行っています。
「品種の特性を出した、インターナショナルなスタイルを目指しています」 しかし、ファルツらしさも忘れないようにしています。
土壌、日差し、マーケットの需要により植える品種を決めています。多くの葡萄品種を栽培しているのは、天候により全滅するリスクを避けるためでもあります。早めに剪定作業を行い、切り落とした枝を有機肥料としています。また、地中の水分を調節するため、樹と樹の間に特別な草を生やしています。
「購入農家とは面積単位で契約」 ほとんどのワインは自家畑の葡萄を使用しますが、一部、他の栽培農家から葡萄を購入しています。畑の面積での契約をし、収穫はファフマンが行います。このような契約の形態を取っているのは、色々な品種を栽培出来るなど、柔軟にワイン
が造れるからです。考え方や価値観を理解し共有できる人にしか頼んでいないので、思った品質の葡萄を造ってもらえています。
「オゾン水を使った瓶詰システムを導入」 地下5mの位置にワイン倉庫があります。倉庫の上にはソーラーパネルがあります。夏でも17度で、20度以上にはなりません。倉庫内は、カビへの対策もしています。2013年から最新のボトリングシステムを導入。オゾン水を使って清掃を行うことで、ボトル内の空気がきれいになり、バクテリアが発生しなくなります。また、白ワインをボトリングする際には、二酸化炭素を注入して、酸化を防ぎ、よりフレッシュな状態を保ちます。
「直売所でじかに消費者の声を把握」 販売先は、国内が45%、輸出が45%、直売所が10%です。直売所に買いに来る人達は品質に敏感なので、消費者の意見をダイレクトに聞くことが出来、また注意深く観察してマーケットを把握する参考にしています。
<評価>
「ヴィヌム2019」で3ッ星、「ゴーミヨドイツワインガイド2019」で3房、「アインヒェルマン2019」で3星。2013年と2014年のラインラント プファルツ州の品評会で、出品したすべてのワインの総合平均の高いワイングートに与えられる「Staatsehrenpreis スターツエーレンプライズ(特別栄誉賞)」を受賞。「ファインシュメッカー」で、2014ドイツNO.1生産者のひとつに選出。
<ドイツNo.1生産者のひとつ!>2015年ワイナリー訪問時
2014ファインシュメカーにおいて、ドイツNo.1生産者のひとつに選出!
ワイン造りの哲学について伺った際のマルクス ファフマンの言葉。
「まず消費者の声に耳を傾けることを意識しています。そして、消費者がどういう味を好むのかということに考えを及ぼします。ワイン農家というのは料理人と同じで、お客様がこういう味で食べたいという風にワインをある程度コントロールして、お客様のニーズに合わせた味に仕上げることができます。特に重要だと思うのは、私の作りたいワインを追及して、それをお客様に理解してもらおうというのではなく、お客様と一緒に味を作り上げていく共同作業だという風に思っています。それは私にとってとても重要で、皆が飲みたいワインを私も一緒になって楽しめるというプロジェクトに参加するという意識でワインを作っています。」
<2017年ワイナリー訪問時>
無料試飲ができ、ワインを直接買うことができる直売所は、お客様との結びつきを強化するという思いで、2014年にオープン。直売所は消費者の意見をダイレクトに聞くことが出来ます。カール ファフマンでは自分たちが造りたいワインを目指すのではなく、お客様が飲みたいワイン造りを目指しているため、直売所の存在は重要です。直売所のおかげで地元の人々にもクオリティが高く、魅力的な価格で提供している生産者という印象が根付いてきています。
<直売所では一般消費者のお客様が箱買い>2017年ワイナリー訪問時
私どもが直売所を訪問した際、たまたまワインを10ケース以上も購入されているお客様がいらっしゃいました。地元でのカール ファフマンの人気が伺えます。