稲葉のコート デュ ローヌの原点/努力の結果が父を凌ぐ品質に
国 | フランス |
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地域 | コート デュ ローヌ |
歴史 | 3世代に渡り伝統的なワイン造りをおこなう。 1995年 次男フローランが畑作業を中心に手伝い始める。 1997年 三男ダミアンが醸造中心に手伝い始める。 2004年 父エドモン ビュルルが他界し、フローランとダミアンが引き継ぐ。 |
オーナー | フローラン ビュルル : 1977年生。畑仕事 ダミアン ビュルル : 1978年生。醸造 |
葡萄園 | 17.55ha プラン ド デュー0.5ha / サブレ3.0ha / ヴァケラス1.75ha / ジゴンダス2.30ha / VDP10ha |
栽培 | 畑は全てオーガニックで管理。認証なし。 化学的なものは何も使っていない。フェロモンカプセル等で害虫対策。枝を草と共にトラクターで耕し、自然のコンポストにする。 |
<情報リンク>
「父とは違う個性を発揮したい」 稲葉のコート デュ ローヌワインの原点とも言うべきエドモン ビュルルは2004年10月に他界しました。エドモンには3人の息子がおり、次男フローランと三男ダミアンがドメーヌを継ぎました。残念ながらエドモンが亡くなってからワインの品質は低下し、弊社も‘04年はジゴンダスしか購入しませんでした。このことが2人に危機感を与え、また家を出ていた長男ベルナールも彼らのことが気がかりで、2人に畑の管理方法を教えるなど、3人でビュルルのワインを復活させることに取り組みました。エドモンの時代には時間がなく出来ていなかった畑仕事をおこない、エノログのアドヴァイスも聞くようにし、その結果エドモン以上の品質となりました。フローランとダミアンは、「父の個性は尊重しているし、目指している所は一緒だと思うが、父とは違う個性を発揮したい。」と、目を輝かせ生き生きと語っています。
良い品質のワインを造るためのポイントとしては、除梗をしない、長いマセラシオンを行う、実だけでなく皮まで完熟した葡萄の収穫をあげています。フィルターはほんの少し粗いものを使います。
<エドモン ビュルル(写真右)>2003年訪問時
長男のベルナール(フォン サラド)、次男のフローラン、三男のダミアン(写真左)のビュルル三兄弟の父であるエドモン ビュルルは2004年に亡くなりました。私どもと関わりのある生産者で、エドモン ビュルルほど苦難の人生を歩んでいた人を見たことがありません。一度は屋根から落ちて脊椎をひどく損傷したり、妻と息子(ベルナール)が家を出てしまったり、1993年には網膜剥離の手術を受けることになったり。また、91年は霜害、92年は洪水による被害のため、2年間ワインを造ることができませんでした。しかし、私どもがワイナリーを訪問すると、いつも誰よりも陽気に迎えてくれます。ミシェル ファロ(ドメーヌ デュ ケロン)やイヴ グラ(ドメーヌ サンタ デュック)と並んでジゴンダスのトップ生産者として、国内だけでなく世界中にその名が知られています。私どものローヌワインに対する情熱は、エドモン ビュルルに出会って始まりました。