カヴァルキーナやプレンディーナで培った技術を持って
伝統的なヴァルポリチェッラで革新的なワイン造りに挑む
国 | イタリア |
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地域 | ヴェネト |
歴史 | 2000年 ヴァルポリチェッラに18haの畑を購入。葡萄樹を植え替える。 |
オーナー | ピオーナ家 |
葡萄園 | 30ha 畑にするには急すぎる斜面や森があるため、一ヶ所でなく点在。 |
栽培 | アマローネ用の葡萄 → モラリ → リパッソのベースワイン用の順。乾燥させる葡萄は先に収穫し、腐敗のリスクを少なくする。 |
<情報リンク>
ピオーナ家のワイナリー 詳細ページ
ヴェネト州のクストーツァ、ロンバルディア州のラ プレンディーナでワイン造りを行う、ピオーナ家が所有するワイナリー。2000年にピオーナ家がヴァルポリチェッラの畑を購入し、この地でワイン造りがスタートしました。フランコ ピオーナを中心に伝統的な産地で革新的なワイン造りに挑んでいます。
<アマローネ造りでも完璧>2014年訪問時
アマローネ用の葡萄は、認証委員会から承認シールをもらってやっとアマローネを造る事が出来るようになります。例えば、ある年にDOC、もしくはDOCGにしたい量を収穫時に申請すると、管理センターから検査員が派遣されます。検査員は、アマローネ用の葡萄をチェックし、品質を満たしていると認めたものだけに対して、認証シールを発行します。2013年は、ヴァルポリチェッラの生産者全体が申請した量の30%はアマローネとして認められなかったそうです。そんな中、ピオーナさんのアマローネは100%承認されました。これには認証委員会の人間も驚いているという、完璧なルチアーノらしいエピソードです。
<葡萄のアパッシメント(乾燥)について>
「まず乾燥前のフレッシュな葡萄の重さを測り、次にアパッシメントした葡萄の重さを測ります。これで、どの位の水分が抜けたかをチェックするのです。乾燥は、できるだけ長期間、低い温度で乾燥をさせるのが理想的です。しかし、リスクもあります。乾燥し過ぎても駄目ですし、乾燥が少なくても駄目です。それだけアパッシメントは難しいのです。湿度・温度をコントロールする事がとても重要となります。乾燥室ではセンサーで部屋の温度と湿度を測り、外の外気が適切な温度・湿度であれば窓を開けて外気を入れ、また乾燥した空気のほうがよければ、クーラーで乾燥した空気を送って葡萄を乾燥させます。乾燥室に積み上げられた箱の列ごとに空気循環器が設置されていて、この全てを自宅のPCで管理しています。」 ルチアーノ ピオーナ
<トッレ ドルティの塔>
トッレ ドルティを象徴する塔。「これが塔?」と思ってしまいますが、Torre(トッレ)とは家よりも少し高いぐらいの意味だそうです。この塔のある畑は、標高350mの丘の頂上にあります。ヴァルポリチェッラ スペレオーレ モラリ(I-616)用の畑で3.5ha。土壌は赤色をした粘土質。年間通して風が強く、水捌けもよく、健康な葡萄が出来ます。葡萄は全て手摘みで行います。「この場所のマイナス面は雹が降るぐらいで、他は完璧な畑です」とピオーナは話していました。