ファンティーニがカンパーニャで手掛けるワイナリー
単一品種にこだわり、地元の品種100%でワイン造り
国 | イタリア |
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地域 | カンパーニャ |
歴史 | 2000年 ファルネーゼとカンパーニャの生産者が共同経営で設立 2012年 100%ファルネーゼの資本に 2013年 設立当初のカンティーナ フォリーノからタウラージの共同組合を購入して大幅に改修、移転。手狭だったスペースが広くなり、回転式発酵槽やスパークリングワインを造るタンク、瓶詰ラインなど、最新醸造設備が充実。 |
オーナー | ファルネーゼ ヴィニ
アントニオ メローネ : 常駐エノロゴ。地元出身で、土地と農家を良く知る。 アルベルト アントニーニ : コンサルタント。ヴェゼーヴォとヴルトゥーレのみ契約。世界のトレンドを把握。「デカンター2015.7」で世界のワインメーカーベスト5の1人に選出されました。 |
葡萄園 | 自社畑15ha + 契約畑85ha 急斜面にあり、また火山性土壌なため、雨が降っても水はけがよく影響が少ないです。また北イタリアと同じく、日中暖かく、夜は涼しくなります。 畑では、葡萄が焼けてしまわないように、地面に草を生やしています。土壌が豊かで、草が自然に生えてきます。 |
<情報リンク>
ファンティーニグループ 詳細ページ
「ワイナリー名は火山の名前」 「ヴェゼーヴォ」とは、ヴェズーヴィオ火山のラテン名です。ヴェゼーヴォは、単一品種にこだわってブレンドをせず、地元の品種100%でワイン造りをしています。また、葡萄や地域の特徴を最大限に生かすためにロータリーファーメンターなどの最新技術を導入しています。
「単一品種へのこだわり」 ヴェセーヴォのあるカンパーニャは気温も湿度も高く、緑が多く見られます。このエリアは火山性の土壌で、他にないミネラルを含んだ土地です。醸造所は標高400mのところにあり、白ワイン用の畑は更に標高が高い場所にあります。
「アルベルト アントニーニがコンサルタント」 コンサルタントのアルベルト アントニーニは、2ヶ月に1度ワイナリーを訪れ、常駐スタッフとミーティングを行います。収穫時期や最初の醸造を行う時には必ず訪れます。ファルネーゼのチーフエノロゴ、フィリッポ バッカラーロは、最終段階でアドバイスを与えています。
「火山性土壌のワインの特徴」 白は、土壌が火山岩質で大変豊かなミネラルを含み、葡萄がハイレベルな品質となるため、樽熟していないにもかかわらず長い寿命を持っています。
赤は、より強烈で個性のある香りを表現するために、最初の内は低温発酵を行い、その後、約20~25日間という長いマセラシオンを経て、ボリュームのあるしっかりとしたスタイルに仕上げています。
<評価>
評価 「ルカ マローニ」 州別優秀生産者:2012年版 第1位 / 2014年版 第4位 / 2015年版 第3位 / 2018年版 第5位
<樹齢250年のアリアーニコ>2014年ワイナリー訪問時
ヴェゼーヴォの契約農家の畑を訪問した際に樹齢250年のアリアーニコの樹に出会いました。タウラージの中でも最も古いそうです。仕立ては棚造りでペルゴラに似ていますが、もっと隙間のあるラッジェーラ(Raggiera)という仕立て方です。このエリアの伝統的な方法で、1000年前からこの仕立てで行っているそうです。この木は、1本から20~25㎏の葡萄しか取れないとのこと。このエリアでは、以前は100年以上の樹がたくさん植えてあったそうですが、2002年に苗の植え替えのための政府補助金が支給された際に、多くの農家が植え替えをしてしまいました。そのため高樹齢の樹で現存するものはとても少ないです。しかし、この畑の所有者は、この樹齢の高い葡萄を必要とする市場(顧客)があったため、わざわざ植え替えをすることなく、現在も残しています。
樹齢250年とあまりに古いので聞き間違いかと思い、再度聞き返しましたが、やはり250年だといいます。この樹齢のものは僅か2本だけ。ミラノの大学の教授が、実際に現地に来て樹齢を調査してわかったことだそうです。